2006.01.20発行

特集
■タービン・ユニット「i アイ」シリーズ発売開始しました。
■タービン・ユニットTypeA/TypeBそれぞれの効果的な設置について。

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wff11.jpgSEIHOオフィシャルニュースレター 2006年 冬 第12号

HISTORY OF S ~SEIHO小史~

7k8o.jpgSEIHO小史 わが人生七転八起第12回「先行き不透明な再開」


 工場長と私はお互いそりがあわず、会話もとぎれとぎれだった。

 翌朝、長崎工場に出社し部屋で待機していたが工場長からの動きはなかったので、九時ごろになって私から部屋に呼んだ。工場長は気まずそうに「大石さんとはいろいろありましたが、お願いします」と言った。

 私は三つの条件を付けた。まず、製造部の百二十人ただちに私の部下につける。工場長は私の仕事にタッチしなくて結構、これが第二。第三は、すべての製造の仕事を私が見る。そう言って即刻現場の責任者を集め、一人ひとりに指示をした。

 ラインが動き出し、「すべて順調です。問題ありません」と報告があった。

 夕方までに五百台を生産し、本社に届けた。「ご苦労さん。早かったな、さすがや。ところで明日はなんぼできるやろか。一〇〇〇台はいけるか」「いけます、いけます。もちろん大丈夫ですわ」事業部長は大阪と打ち合わせをした。

 私はその結果を見届けて、その夜のうちに長崎に舞いもどった。二日目から、月産五万台ラインの日産二〇〇〇台になった。

 生産ラインが進む一方で、時間との戦いがはじまった。

 猶予期間は二ヶ月だった。二ヶ月が過ぎると、約束どおり製造部の大半は、元の職場にもどさなければならない。

 元いたパートは、それぞれ他の会社に勤めており、なかなか集まりそうもなかった。人員が集まらなければ、この仕事は、その時点で終わってしまう。

 私に与えられた時間は二ヶ月である。二ヶ月は長いようで短い。その間にパートの体制を固めるのも、私の重要な仕事だった。

 会社は、パートの採用について、最も長くて三ヶ月と、雇用期間を設けていた。オイルショック後の不況で、苦しい思いをした会社が、労働組合と協議のうえで協約書を交わしたのだった。

 「三ヶ月の契約では辞めた人を呼びもどせませんよ」現場責任者の言うことは、私もよくわかっていた。

 ここでまったく経験のないパートを入れても、巻線などの技術は三ヶ月そこらで覚えきれるものではなかった。月産五万台の生産力は五分の一落ちかねない。

 やはり、ここは半年前に解雇した、およそ五十人の熟練パートにもどってきてもらうよりほかに方法はない。

 私にはある考えがあった。

 さっそく、労働組合の書記局を本社に訪ねた。

SEASONS COLUM -風と住まい-

12colum.jpg工学博士/一級建築士 須貝 高氏『住宅問題 熱・湿気対策』


 日本の国土面積は、地球の表面面積のわずか〇、二%でしかないのに、世界で発生する地震の約十一%が集中しており、まさに地震大国です。平成七年阪神淡路大震災や平成十六年新潟県中越地震、福岡でも平成十七年西方沖地震等が発生しており、家屋の倒壊が数多くみられました。地震や台風など災害の多い日本では、耐震性や耐久性についても建築基準法で厳しく定められています。

 現代の住宅は床下が低く、中基礎を細かく仕切り、耐震性を高めていますが、低く複雑に区切られた基礎は床下の空気が非常に通りにくくなってしまっています。とくに、床下の隅の方や、水周りの床下は湿気を多く含むため、重たく空気が動きにきくくなります。

 停滞した湿気を含んだ空気は木材の含水率を上げ、シロアリや腐朽菌を発生させやすく木材強度劣化につながってしまいます。

 そこで、換気対策として強制的に風の流れを作る事ができる換気扇を設置するという方法があります。

 これはただ単に湿気を屋外に排出するというだけでなく、床下や天井裏に空気の流れをつくることができます。空気の流れている場所は腐朽菌の繁殖は見られません。それは、風が通っていれば菌の根は残るが、表面の部分が風に飛ばされるので発育しにくくなるのです。また、木材含水率の上昇を抑えることができ、シロアリやカビ・腐朽菌の繁殖しにくい環境をつくり、住宅の強度をいつまでも保つことができます。

 このことは、天井裏でも例外ではありません。天井裏は雨天時に、雨が入らないように小屋裏換気口を、小さくする作りになっています。この関係で天井裏の換気が容易でなく、結露空気の淀みにより木材は水分を吸い木材の強度が低下し、台風時には屋根が吹き飛ばされる事もあります。また、鉄骨住宅に関しては、昼と夜の温度変化により鉄骨の部分に結露による水滴が発生しやすく、それが天井部に落ち、カビの発生や天井のコンパネ等が腐り落下破損の原因になる恐れもあります。

 この事からも天井裏にしても、強制換気装置を用い湿気を取り除くことで、住宅を長く持たせ安全 快適な居住空間ができると考えます。

須貝 高 氏
福岡大学建築学科教授。九州すまいづくり研究会主宰。健康住まいづくり研究会主宰。各地で普及・啓蒙活動を行っている健康住宅研究の第一人者。各種雑誌・新聞ほか、「ためしてガッテン(NHK)」「おもいっきりテレビ(日本テレビ)」に出演するなど、幅広く活動中。