2010.09.01発行

特集
■撹拌型送風機フィトンチッド標準化!顧客接点強化へご活用ください
■安全点検にご協力ください(長期使用製品安全点検・表示制度)
□床下換気システム実験DATA中間報告
□電気工事士資格不要(2010.9.時)「配線コネクタ&コンセント型タイマー
□天井裏換気システム「風之介ブロワー24」
□オリジナル「パッシブセンサー」開発中

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2010年 第30号SEIHOオフィシャルニュースレター 2010年 第30号

HISTORY OF S ~SEIHO小史~

7k8o.jpgSEIHO小史 わが人生七転八起第30回「経営難にも温かい声」 -前編-


 「プッシュ・ファン」をまねした床下換気扇の出現で、最初は内心穏やかではいられなかった。ライバルが現れれば、売上げが落ちる。しかも、ライバルは一社ではない。数社としのぎを削ることが予想されたからだ。ところが、それは取り越し苦労に終わった。類似商品を出した各社は、宣伝力の弱いわが社の分まで宣伝してくれた。お陰で「元祖」であるわが社に、問い合わせが増えた。

 話は前後するが、私は九州松下電器から、毎月二〇〇〇台購入していた「プッシュ・ファン」のモータを早く自社で造ろうと、昭和六十年六月、三億円ほどかけて製造ラインを工場に導入した。松下の下請けをやめるつもりの設備投資だった。むろん当時は好況で一億円ほどあった売上げが、毎月うなぎのぼりに増え、資金に余裕があったからできた。

 ところが、設備を導入し松下の下請け断ってみたものの、まだ技術がついてきていなかった。できるモータは不良品ばかり。私は四カ月ほど付きっきりで指導した。

 この間、私が営業に回れなかった。「プッシュ・ファン」の類似商品が出回り、対抗上値段は下げざるを得なかった。本来ならば利益率を下げたぶんだけ、売上げを伸ばさなければならないのだが、私が営業の陣頭指揮をとれなかったばかりに、売上げは落ちてきた。もとより下請けの収入も減っている。収入が二重に落ち込んだうえに、導入したモータ製造設備の償還が重くのしかかってきた。経営はまた、急激に悪化した。

 ここが我慢のしどころ。付きっきりでモータ製造の技術指導にあたった結果が十月ごろに現れた。期待どおりのものができあがるようになった。

 うれしくなって、九州松下電器の大分事業部に持って行った。完成したばかりのモータと九州松下から購入したものを、事業部長の前に置いた。

 「事業部長、どちらがうちで作ったモータかわかりますか」

 よく似た二つのモータを目の前にした事業部長は、わが社のモータを、九州松下のものとして選んだ。技術部長もまったく同じ結果だった。それほど西邦電機のモータは良くできていたのだ。

 モータが自分のところでできるようになると、「プッシュ・ファン」の製造コストは、これまでの三分の二で済むようになった。毎月一〇〇〇セット以上売れておれば、導入した機械のリース代として、毎月五〇〇万円強を支払っても、経営が影響を受けることのない計算だった。

 ところが、まもなく景気は後退期に入った。