2009.10.21発行WIND FROM FUTURE Vol.27
2009.10.21発行
目次
■10/1~「住宅瑕疵担保履行法」施行されました
■天井裏換気システムキャンペーン実施中
■セキュリティ「ライフディフェンス2」早わかり解説
HISTORY OF S ~SEIHO小史~
第27回「プッシュ・ファンで売り出す」ー後編ー
知名度を高めるうまい方法はないものか。ある日、テレビを見ていてハタと気づいた。
「これならタダで宣伝できるぞ」
商品をテレビで紹介して注文は電話で受け付けるテレフォンショッピングの番組だった。
加盟の十八社に説明することができた。那覇、広島、名古屋、札幌のテレビ系列会社が、 「うちはやっても良い」 と名乗り出てくれた。
名古屋と広島で床下換気扇の取り扱いが具体的にまとまった。結果的にはこれも失敗に終わった。広島から手を引く段階になって中国放送関連会社が、「私のところが保証しますから一社だけ売らせてください」と言う。
断る理由はなかった。
売り出しから半年がたった五十七年五月ごろだった。その会社は、いつも決まって二〇、三〇セットと買っていた。
月の売上がまだ三~五〇セット、多くて一五〇セットのころだった。
そこで私は、会社を尋ねることにした。
住宅ケンコウ社は、日本シロアリ対策協会に加盟し、シロアリ駆除を専門に行う会社だった。
常務は、協会加盟者は全国で八~九〇〇社を数えるという。
「お宅のプッシュ・ファンに、飛びつくのは、そのうち三分の一じゃろうて。」
「三分の一でもよございます。ぜひ専務さんから紹介してください」
私は手持ちの宣伝資料を渡して、紹介を頼んだ。
昭和五十七年秋、岡山のホテルで日本シロアリ対策協会の総会があった。 これに「プッシュ・ファン」のコーナーを出した。
コーナーは、黒山の人だかりとなり、私は十分な手ごたえを感じた。
年が明けるとダイレクトメールを作り、本格的に販売に乗り出した。
住宅ケンコウ社をはじめ日本シロアリ対策協会の各県の支部長と代理店契約を結んだ。
けれども販売は、はかばかしく伸びなかった。
次に消毒薬、消毒器具会社に代理店を委ねた。結論から先にいえば、これも失敗だった。彼らも「プッシュ・ファン」まで力を入れられなかった。
結論を出すまでに二年間ほど待った。
結局、三年間の経過措置で、私は直販以外ないという結論を導き出した。