2013.11.20発行WIND FROM FUTURE Vol.37
2013.11.20発行
目次
■24時間床下換気「風太郎ブロワー24」&「ハイブリッドコントローラー24」
■床下換気デモキット販売開始
■小屋裏換気システム「展示デモ機」を無償貸出しいたします
■SEIHO-WEB新規開設ページ紹介 商品説明等にご活用ください
□床下結露効果写真
□ネットワークカメラSS-IPCam2発売
□水分計使用上の注意に関するお知らせ
HISTORY OF S ~SEIHO小史~
第37回「これからの生産方針」ー後編ー
最初の一年は、市場経済化の拠点として外国の企業が進出ラッシュの深セン経済特区に的を絞って、工場探しに費やした。数度足を運び、なんとか適当な工場が見つかり、今度はこちらが希望するモーターができるまで、技術指導にまた一年が過ぎた。口で言っても言葉が通じないから、実際に造って見せた。それが技術指導の一番の近道だった。足掛け三年、都合三〇回ほど、自ら中国に足を運んで、六割まで希望どおりの製品ができてくるようになった。それが深セン億興有限公司である。その工場に温風コタツ用モーターの生産を委託した。
その取引は次のように行った。検品しだい、完成品には代金を支払う。現金払いだからさらに安くなる。だが、その中に含まれている不良品は、こちらで手を加えて完全なものにする。もちろん、その費用はちゃんと請求する。こういう契約で、月産一万台強の生産を委託した。平成六年、月産一万台でスタートし、目標に近い一〇万台を国内の家具メーカーなどに売ることができた。
円高が急加速した平成七年から、海外におけるモーターの委託生産拠点は、深セン億興有限公司の他に深セン工場をもつ香港のサンモーター社、深センからハイウエーで一時間の広州市のガイドラインマイクロモーター社の二社を加える。三社のそれぞれの設備と技術を生かし、用途の異なるモーターの委託生産をはじめる。年内に月産三万台の生産をめざしたい。
将来は中国側の工場の一角に、明るく、きれいな西邦電機のラインを造り、数人の技術員を常駐させたい。そうすれば不良品はなくなるだろう。そこは新しいモデルとなって、中国の工場全体の環境・技術のレベルアップにつながっていくだろう。
自社工場は良いものを安く造ることに重点を置き、月産五万台を限定とする。品質を保つために、小ロット、多品種を堅持していくつもりである。