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長期使用床下・小屋裏換気扇の安全点検対応を進めます。【床下・小屋裏換気扇】
発売開始から40年 弊社(当時は西邦電機株式会社)が3年以上の開発期間をかけて、日本最初の床下換気扇を発売したのが、1981年9月。すでに40年を超えるロングセラー商品となっています。 床下換気扇は発売当初から自社設計による湿気にも強いモーターを採用、長寿命商品として評価していただいており、設置20年を経過しても正常に動作しているものがほとんどです。しかしながら床下・小屋裏換気扇も電気製品ですので発生確率は低いものの、塩害や高湿度地域に設置した場合や取り付け位置によっては経年劣化が早まり事故につながることも考えられます。 長期使用製品安全表示制度 2009年4月に経済産業省令が改正され「長期使用製品安全表示制度」が施行されました。これは長期に亘り使用され、重大事故発生率は高くないものの、事故件数が多い製品(扇風機・エアコン・換気扇・洗濯機・ブラウン管テレビ)には、消費者等に長期使用時の注意喚起を促す表示を義務付ける制度です。 この長期使用製品安全表示制度の施行に伴い、弊社でも床下・小屋裏換気扇の設計標準使用期間を10年と設定しています。 (商品寿命は約15年を目安としてください。※塩害地域や過度な高湿環境は10年) 床下や小屋裏は室内に比べより劣悪な環境(湿気や埃等の多い)での使用となり、長期使用によりモーターなど内部部品の劣化が想定されるため定期的な安全点検が必要です。また床下や小屋裏はユーザー様が簡単に自分で点検できる場所ではありませんので販売店様による定期安全点検作業が基本となります。 ■タイマーの電源及び出力側端子ねじは確実に締め付けられているか。(コンセントのAC活線側がタイマーの入切スイッチ側になっているか) ■換気扇や配線の絶縁が低下・劣化していないか。 設置10年経過商品の安全点検をすすめていきます 弊社では床下・小屋裏換気扇の定期点検について設置後5年、10年と定めていますが、それが徹底されていない状況もみられます。特に設置後10年以上経過した製品は経年劣化によって漏電・火災などの事故につながる場合もありますので、必ず10年点検を実施し、安全を確認した上で使用継続していただきますようお願いいたします。(点検で安全が確認されるまでタイマーまたはコントローラーの電源プラグを抜いて使用を中断)タイマーやコントローラーについても液晶や時間表示が正常か、結線部の緩みがないかなどの点検をしてください。 経年劣化が激しい場合は安全重要部品の交換や買い替えをおすすめいたします。※設置15年以上の商品は買い替えをご提案ください。 ■2015年11月以降はタイマーやコントローラーのプログラムに運転開始から5年後(点検)通知、10年後(点検)通知+強制運転停止の機能を搭載しています。(業者による安全点検完了後停止解除) 製品事故を防ぎ、長く安全に使うために 床下換気扇は消費生活用商品安全法における長期使用製品安全表示制度の対象製品です。 ■製品の技術基準の改正「安全性の設計強化」 電気用品安全法の電気用品の技術基準で換気扇の安全重要部品の安全性強化の改正があり、弊社床下換気扇はコンデンサーや内部配線部品を金属のカバーで安全性強化(万が一、発火等に至らない様に)が義務付けられました。 ※この技術基準に適合前製品(2010年製以前の換気扇)を長期使用する場合、安全点検とより安全性が強化された電安法適合製品への買い替えが大変重要なポイントとなります。 安全点検のすすめ方 2022年度は、2012年以前に設置された商品について販売店様にご協力いただき積極的に安全点検を実施して参ります。点検については専用の点検チェックシートをご使用ください。ユーザー様への安全点検アプローチにおいては、リーフレット、チラシ、ハガキを準備していますので有効にご活用ください。これらは販売店様個別の内容に変更することも可能です。(詳細については弊社にご相談ください) また、販売店の廃業、設置ユーザー様との疎遠などによって未点検のまま使用を続けられている商品もございますので、並行して弊社ホームページ等で直接ユーザー様からの点検依頼を受けられる体制も整えてまいります。 安全点検につきましては「※長期使用製品安全点検制度」と同様に有償点検(ユーザー様の負担)が基本となります。 ※長期使用製品安全点検制度 長期使用製品安全点検制度は、製品を購入した所有者に対して、メーカーや輸入業者から点検時期をお知らせし、点検を受けていただくことで、事故を防止するための制度です。対象となるのは、所有者自身による保守が難しい設置型の製品で、経年劣化によって火災や死亡事故などの重大事故を起こすおそれがある製品(特定保守製品)です。 買い替えに関して 現在、床下換気扇は安全、機能面を大きく強化したラインナップとなっています。ぜひ付加価値の高い最新の商品でご提案ください。 ・絶対湿度(水蒸気量)感知センサー付きハイブリッドコントローラー HC310 ・浸水センサー付きタイマー ST301S ・強力換気ブロワータイプ(建築基準法遵守) ・フィトンチッド標準装備の拡散・かくはん型送風機(消臭、抗菌、防カビ、防虫効果)
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基礎断熱工法床下の湿気問題【TYPE-D】
ドライ・プロ TYPE-D/TYPE-Cはこちら 基礎断熱工法住宅の床下湿気トラブルを解決する 課題はいかに湿気を取り除きカビや腐朽を抑えるか 基礎断熱工法とは? もともと日本では北海道などの極寒地域から始まり、現在は全国的に拡がりを見せている基礎断熱工法住宅。基礎断熱とは外気に面する基礎で断熱する方法です。床下は建物内部の一部として扱われ、床面での断熱施工は不要になります。 この工法の特徴として、冬季は住宅内の床面温度を上昇させることができます。その原理は次の通りです。 ①地熱によって床下を暖めて住宅の床面の冷えた部分から暖める ②室内の暖房した空気が床下に入り、温度の低い水回り空間の床面を暖める また、夏季には猛暑の日が多いが地熱によって住宅の床面を冷やすことがわかってきました。 ■北側クローゼット床下1/2高(中央高さ)・1階トイレ床表面の温度(基礎断熱) (期間:2018.8.13.13:00 ~ 8.14.23:00)夏季は地熱の低い温度が原因で結露が発生する可能性が有るので注意 基礎断熱工法の注意点 日本は島国であり高温多湿な気候です。それに伴い梅雨を有する蒸暑地域であり、高湿化に伴うカビやダニなどの微生物被害、また同時に腐朽による躯体耐久性低下など木造住宅にとって厳しい環境にあります。基礎断熱工法は外気条件の影響を受けにくい設計ではありますが、注意しなければならないことがあります。 基礎断熱で結露やカビの危険性が高い時期は完成初年度の6月〜9月になります。原因の一番は土間コンクリートから出てくる大量の水蒸気です。引き渡し時期のコンクリートは乾いているように見えますがコンクリート工事に使われる水の量が多いため、水分が完全に抜けるには1〜2年はかかるといわれています。また工期中に雨などが降りさらに水分を含む場合もあります。コンクリートの水分が出る期間に夏場を迎えると床下は高温多湿の状態になりカビが発生しやすくなります。当然床下空間と室内は床ガラリなどで繋がっていますのでそのカビが居住者に健康的な影響を及ぼすことも考えられるのです。 床下木部の強度劣化に注意が必要 コンクリートの放湿にしろ、季節的且つ住まい方によって発生する湿気にしろ、それが床下に蓄積されると、構造材などの腐朽につながる場合があります。特に水分を多く含んだ木材は強度が著しく劣化しますので地震や台風などへの耐久性を考えると要注意です。 ■木材は含水率が1%低下した場合、曲げ強度は5%向上する。 ○木材含水率を低下させることが重要 それらの湿気トラブルを解決する方法として、弊社では専用の床下用除湿機「ドライ・プロ」を発売いたしました。 湿気、カビなどのユーザートラブル回避はもちろんのこと、床下の湿気を結露させ水分を外に放出し床下を乾燥させることで床下の耐久性・耐風性を大きく高めることができます。 当社では、床下湿気クレーム物件について永きに渡り多くの業者様から相談を受けてきました。そしてここ数年多くなってきたのが基礎断熱工法住宅の床下湿気トラブルについての相談です。基礎に通気孔を設ける床下換気システムは使用できない工法のため苦慮しておりましたが新規に開発した床下除湿機による効果検証実験では優れた効果性を確認できました。 専用コントローラーで完全自動運転 基本運転:毎日9:00~17:00の8時間除湿送風運転を自動で行います。また、周囲が低温(14℃以下)の場合は送風のみ運転します。 電気代 通常運転で半年から1年経過後、床下の状態が乾燥した良好の時に弱運転に切り替えし3時間運転に変更した場合、月の電気代は約390円まで節約が可能。 (電気代単価27円/kWh時) 床下除湿送風機「ドライ・プロ」効果検証テスト 実験方法 基礎断熱工法住宅の新築初期を想定し、各棟の床下基礎に36リットルの水を散水後、乾燥木材(杉)を設置し、木材の含水率及び床下の湿度を測定。 ・テストハウスA棟:床面積約10坪 基礎断熱工法床下(ドライ・プロ設置) ※除湿運転時間は9:00~17:00の8時間運転を毎日 ※毎日の除湿量の平均値500㎖/日 ・テストハウスB棟:床面積約10坪 基礎断熱工法床下(除湿送風機無し) ■テストハウスB(除湿送風機無し) ※実験開始約1ヶ月後、黒カビ発生 実験結果 福岡大学 須貝名誉教授による 床下除湿機効果確認 この床下除湿機で得られる効果として重要なのは、木部の含水率低減によって木材強度が大幅にアップすることです。一方、床下からの湿気が外壁内に上がって壁内でカビが発生する場合もあるのです。そういった意味から、日中は木材が湿気を放出しますからその時間帯にそれを除湿するという考え方は理にかなっており、さらに送風(攪拌)機能によりカビの発生しにくい環境になりますから基礎断熱工法の湿気対策品としてかなり有効であると思います。今回の実験データとしても満足できる結果となっていますね。